
トレードする際にトレードの優位性が変わるスプレッド。スプレッドは買値と売値の差のことですが、この差が狭ければ狭いほど取引の優位性は高まります。逆にスプレッドが広くなりやすい真夜中~早朝にかけてのトレードには注意が必要です。
ここでは早朝トレードがおすすめできない理由と、トレードにおすすめな取引時間をお伝えします。
早朝トレードはおすすめしない
副業でFXをしている方は日中は働いている事が多いと思います。サラリーマンや主婦の方など、手が空く夜中や早朝にトレード機会を探している方も多いと思います。ただそういった時間にトレードをするのはおすすめできません。何故なら”負けやすいから”です。
早朝トレードは各業者スプレッドが広くなる傾向にあります。その理由の大きな要因としては「取引量が少ない」事が挙げられます。取引量が少ない時間帯にエントリーをしても買い手と売り手のマッチングが難しい為、手数料が高くなってしまう事がスプレッドが広がる要因です。
スプレッドが広い状態でエントリーをするとどうなるのか、それはやってみれば一目瞭然ですが、エントリーした瞬間に結構な含み損を抱えることになります。取引量が少ない為値動きもあまりなく、含み損を抱えた時間が多くなり、その差を埋めるのに苦労するでしょう。
そして疲れてポジションを保有したまま寝てしまった場合、翌朝起きた時にさらに含み損を抱えているか、ロスカットされている場合が多いと思います。夜中から早朝にかけては日中働いている方にとっては思考力と判断力が鈍る時間です。こういった時は最初からエントリーをしない方が良いでしょう。
スプレッドは業者やトレードスタイルによって異なります。スプレッドはいわば「取引コスト」です。取引の度に発生するコストの為、なるべく狭いほうが優位性が高まります。
その他スプレッドが広がりやすいタイミング

早朝以外では経済指標の発表時や大きな政治的イベントがある時など、相場が荒れる傾向にあります。スプレッドは狭くなったり広くなったり、タイミングによってとんでもないスプレッドを掴まされる場合もある為、こうした時は注意してチャートを観察する必要があります。初心者の方は重要な経済指標発表時はエントリーを避けた方が無難です。
また、業者によってはスプレッドゼロ口座やECN口座など、安定したスプレッドで取引可能な口座もありますのでそちらを検討してみるのもありでしょう。
トレードにおすすめな時間帯とは
ではトレードに向いている時間帯はあるのでしょうか?それは早朝トレードの逆で「取引量の多い」時間帯がトレードに向いているタイミングです。理由も早朝トレードの逆になりますが、取引量が多い場合、買い手と売り手のマッチングが容易になり、手数料が低くなりやすい傾向にあります。
取引量が多くなるタイミングは主に各市場が開いた時です。以下は各市場の取引可能な時間です。(時間の表記は日本時間です。)
国 | 夏時間(3月~10月) | 冬時間(11月~2月) |
---|---|---|
![]() ウェリントン | 5時~15時 | 6時~16時 |
![]() シドニー | 6時~16時 | 7時~17時 |
![]() 東京 | 8時~16時 | 9時~17時 |
![]() ロンドン | 16時~2時 | 17時~3時 |
![]() ニューヨーク | 21時~6時 | 22時~7時 |
その中でも以下の3つのトレード時間はトレードをするのにおすすめの時間帯です。
東京市場<8時~10時>
東京市場がオープン後、アジア製のトレーダーがトレードを開始します。ドルや円などの通貨が取引されやすく、特に午前9時55分には基準レート(TTM)を決める「仲値」が発表される為、10時に向けて取引が活発になります。
また、5日・10日・15日などの、いわゆるゴトウビは企業の決済日が多く、ドルの需要が高まりドル高・円安になりやすい傾向があります。
ロンドン市場<16時~18時>
ロンドン市場もやはりオープン後に取引量がぐっと増えます。ユーロやポンドなどの通貨が取引されやすく、値動きも大きくなります。19時以降は欧州勢のトレーダーは昼休みとなり値動きは一旦落ち着きます。
ニューヨーク市場<21時~24時>
ニューヨーク市場がオープンする21時以降は、1日のうちで一番熱い時間帯です。アメリカ勢のトレーダーが一斉に参加し、すでにオープンしたロンドン市場のトレーダーはもちろん、仕事終わりの日本のサラリーマンなどが続々と参加し、ドルストレートと呼ばれるドルを含む通貨ペアが取引されやすくなります。
ニューヨーク市場の開場中は頻繁に経済指標が発表され、内容によって大きく値が動くことがあります。特に毎月第1金曜日に発表される「米雇用統計」は世界中のトレーダーが注目する重要な経済指標のひとつで、発表後は上下に大きく値が動く場合がありので初心者の方はエントリーしない事をおすすめします。
副業でFXを行うサラリーマンの方などは、日中はなかなかトレードをする機会がないと思います。しかし21時以降のニューヨーク時間からでも値動きは大きくなりますので、十分に稼ぐことができるでしょう。短時間でトレードを繰り返すスキャルピングトレードも可能です。
まとめ
東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場は世界三大市場とも呼ばれ、特に取引量が多い時間帯です。取引量が多いという事はそれだけトレーダーの数も多く、テクニカルなどのチャート分析がハマるケースが多くなります。しっかりとした利益を狙うなら市場の特徴をしっかりと把握しておきましょう。