FXのマージンコールとは?その意味と追証との違いを詳しく解説

FXのマージンコールとは?その意味と追証との違いを詳しく解説

マージンコールとは、保有しているポジションの損失が膨らみ「ロスカット水準」に近付いていることを、電話などの連絡によってトレーダーに知らせるサービスです。業者毎にマージンコールが発出される基準が異なりますので、トレードを行う前に必ず確認しておきましょう。

ここではFXのマージンコールの意味や追証(おいしょう)との違い、マージンコールが発生するとどうなるのかなど、詳しく解説していきます。

マージンコールとは

マージンコールとは、保有しているポジションの損失が膨らみ「ロスカット水準」に近付いていることを、電話などの連絡によってトレーダーに知らせるサービスです。「このまま行くとロスカットされるけど大丈夫?」と、追証が発生しないよう事前にトレーダーに教えてくれる、追証を防ぐ最後の砦のようなものです。

具体的には「証拠金維持率」が一定のラインを割り込んだ時に発令されます。ロスカットの前の予告のような通知の為、「ロスカット・アラート」とも呼ばれます。

マージンコールが発生した後、何もせずに証拠金維持率がロスカット水準を割り込むと、含み損となっているポジションを強制的に決済します。これが「ロスカット」です。

【マージンコール】…証拠金維持率が一定のラインを割り込んだ時、ロスカット水準が近付いていることをトレーダーに知らせる

【ロスカット】…証拠金維持率が一定のラインを割り込んだ時、全てのポジションを強制的に決済させる

マージンコールはあくまでも証拠金維持率の回復を求める通知です。ロスカットのような強制力はありませんので、マージンコールを無視しても構いませんが、多くの場合はそのままロスカットされるでしょう。

ロスカットをされないように証拠金維持率を回復させるには、入金をしたり、保持しているポジションを整理したり、といった事があげられます。証拠金維持率は常に意識し、資金に見合わない大量のポジションを保持したり、レバレッジを上げたりするとロスカットされやすくなります。余裕を持ったトレードを行うよう意識しましょう。

ちなみにマージンコールとロスカットの水準については業者毎に異なりますので事前に確認しておきましょう。<例>マージンコール=50%、ロスカット=20%(%は証拠金維持率)

マージンコールと追証の違い

追証(おいしょう)とは、「追加保証金」の略称で、含み損が膨らみ証拠金維持率が下がることにより発生し、入金を求められることを言います。

マージンコールが危険を通知するだけの機能に対し、追証は損失を補填する為の入金を求められます。

国内FXでは、金融庁の規制により業者側が「トレーダーの損失を補填すること」を禁止している為、マイナスとなってしまった口座残高はトレーダーが補填しなければなりません。

損失を出し口座残高がマイナス10万円になってしまったなら10万円の入金を求められ、マイナス100万円になってしまったなら100万円の入金を求められます。追証がある場合、入金がされるまで業者側からの取り立てが続きます。

一方海外FXでは、ほとんどの業者が「追証なし」を謳っています。損失を出し口座残高がマイナス100万円になったとしても、海外FX業者は日本の金融庁の規制が無いため、トレーダーの損失を補填してくれます。(いわゆるゼロカットシステム)

海外FXでは追証がない為、借金を背負う心配が無くなった多くのトレーダーがトレードに参加するようになりました。世界中のトレーダーが積極的にトレードをし、海外FX業者はその手数料で設けている為、トレーダーの損失を補填できる、という訳です。

つまり海外FXでのマージンコールとは「このまま行くと元本が無くなるよ!」という意味合いになります。マイナス分は業者が補填してくれる為、10万円入金している場合は10万円が無くなる可能性を予めマージンコールによってトレーダーに伝えてくれるのです。

とは言え、そもそもマージンコールを発生させないような運用をするよう心がけましょう。余裕を持った資金を入金し、ハイレバレッジで大量のロットを保持したり、損切りが正しくできないと最終的にロスカットまでいく可能性が高まりますので気を付けてください。

まとめ

マージンコールは、トレーダーが最も恐れる「ロスカット」、つまり保有ポジションの強制決済を防ぐ最後の砦です。マージンコールの通知を受けたらすぐに、入金をしたり保有ポジションの一部決済をして証拠金維持率の回復をするよう対応することをおすすめします。

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