
ピラミッティングとは、購入した株式などが上昇した際に上がったレートでさらに買い増し、利益を積み重ねていくテクニックです。FXの世界でもピラミッティングが使われる事は多く、複利のような効果で利益を積み重ね爆益となる可能性を秘めた手法です。
ここではピラミッティングのやり方と、そのメリット・デメリットを解説します。海外FXでのピラミッティングは覚えておいて損のないテクニックですので是非チェックしてみて下さい。
ピラミッティングのやり方
ピラミッティングのやり方はとても簡単です。ルールは保持しているポジションで利益が出た時に、買いなら買い、売りなら売り、と”同じ方向で買い増すだけ”です。
たとえば①「1ドル100円で1ロットの買いエントリー」をしたとします。その後想定通りに値が上がっていき101円になりました。ここでさらに②「1ドル101円で1ロットを買い増し」をします。
その後さらに値が上がり102円になりました。利益は最初の100円から102円への上昇分に加え、101円から102円までの上昇分も加わり、合計3円上昇分の利益を獲得できます。
①100円から102円 | ②101円から102円 |
---|---|
+2円 | +1円 |
これがピラミッティングの効果です。利益が出ている時に”さらに買い増す”ことで、利益を増大させることができるのです。もしピラミッティングをしなかった場合、①のポジションしか持っていない為、単純に+2円分の利益となります。
そしてピラミッティングには代表的な2つの手法があります。
- スケールダウン・ピラミッティング
- リフレクティング・ピラミッティング
それぞれを詳しく見ていきましょう。
スケールダウン・ピラミッティング
ピラミッティング手法といえばこれ、短期間で多くの利益が期待できる「スケールダウン・ピラミッティング」です。この手法は、【最初は大きなロットでエントリーをし、徐々にロットを減らしながらエントリーを重ねていく】といった手法です。
例えば最初に1ロットでエントリーをした場合、狙い通りの値動きで利益が出たら0.8ロットで買い増します。さらに利益が出たら0.6ロットで買い増し、さらに利益が出たら0.4ロットで買い増し……といったように徐々にロットを縮小しながらエントリーするピラミッティング手法です。
この手法の良い所は、もし相場が荒れてしまっても早めに損切りをすることで損失を最小限に抑える事ができるところです。最初のエントリー以降はロットを少なくしているため、ピラミッドの上から少しずつ崩していくイメージで損切りをしていけば、利益はしっかりと確保しつつ、損失を抑えることができます。
この手法で爆益を上げているトレーダーは山のようにいます。是非マスターして今までにない爆益をあげてください。
リフレクティング・ピラミッティング
スケールダウン・ピラミッティングよりさらにリスクを抑えた手法がこちらの「リフレクティング・ピラミッティング」です。この手法は、【利益が発生するたびに利確をしていく】といった手法です。
トレンド相場に沿って順張りでエントリーをして買い増しをする、というピラミッティングの手法自体は同じですが、リスク回避の為、都度決済をして利確をしていくことで、安定したトレードをする事が出来ます。
この手法は爆益を狙うスケールダウン・ピラミッティングとは違い、都度都度利確をしていくことでコツコツと堅実に稼いでいく手法です。スケールダウン・ピラミッティングのように爆益とはなりませんが、確実に利益を積み重ねていきたいならおすすめの手法です。
ただし、トレンド相場が続く場合は大きな利益を取り逃すことになります。チャート分析をし、今後の展開が見込めそうならスケールダウン・ピラミッティングに切り替えるのもアリでしょう。
ピラミッティングのメリット

海外FXでピラミッティングをする事のメリットは主に4つあります。
- 利益が爆発的に増える
- ハイレバレッジで余力を残しながら戦える
それぞれ見ていきましょう。
利益が爆発的に増える
ピラミッティングの最大のメリットは、ピラミッドのように利益をどんどんと積み上げて行くことができる事です。以下は1ドル100円でエントリーし105円まで上がった時、ピラミッティングを行わなかった場合と、1円刻みでピラミッティングを行った場合の利益の違いを表にしたものです。
ピラミッティングなし | ピラミッティングあり |
---|---|
5円上昇分の利益 | 15円上昇分の利益 |
ピラミッティングをしなかった場合、単純に100円から105円までの5円上昇分の利益となります。ところが1円あがる毎に1ロットずつ買いました場合、なんと合計15円上昇分の利益が獲得できます。これがピラミッティングのパワーです。
しかもそれまでの利益を元手に買い増しをする為、ピラミッティングで買い増しをした後に逆行し予想が外れても、それまでの利益と相殺できる為、利益を確保したまま損切りする事も出来ます。
ピラミッティングのコツは、「いきなり大きなロットでピラミッティングしないこと」です。1ロットでエントリーして利益が出たからといって5ロットで買い増しをする、などの行為は危険です。もし逆行してしまったら、損失の方が大きくなってしまうからです。ピラミッティングはあくまでも同一ロットか、それよりも少ないロットで少しずつ買いましていきましょう。
ピラミッティングは「複利」の力を利用しています。発生した利益を利用してさらに投資をする、そうすることで雪だるま式に利益が増えていくことを体感できると思います。
ハイレバレッジで余力を残しながら戦える
海外FXでのトレードにおいて「稼ぐにはピラミッティング」と巷では言われています。その理由はズバリ「レバレッジの高さ」にあります。ハイレバレッジでトレードが可能な海外FXにおいては、少額の資金でもたくさんのロットを持てる為、大きな利益を積み重ねる事ができます。
国内FXでは金融庁の規制により最大レバレッジは25倍までとなっていますが、海外FXではレバレッジは100倍、500倍、1,000倍など、まさに規格外のレバレッジでトレードをする事が可能です。
レバレッジが高い、という事は「少額の資金で多くのポジションを持てる」という事です。替レートが100円、取引量が1万通貨と仮定して、レバレッジ1,000倍の場合、わずか1,000円で1万通貨のポジションが保有できます。
必要証拠金を求める計算式は以下のとおりです。
為替レート×取引量÷レバレッジ
上記の計算式で、為替レートが100円、取引量が1万通貨と仮定して、レバレッジが異なる場合の必要証拠金を表にしてみました。
レバレッジ | 計算式 | 必要証拠金 |
---|---|---|
1 | 100×10,000÷1 | 1,000,000円 |
25 | 100×10,000÷25 | 40,000円 |
100 | 100×10,000÷100 | 10,000円 |
500 | 100×10,000÷500 | 2,000円 |
1,000 | 100×10,000÷1,000 | 1,000円 |
レバレッジがない場合、為替レートが100円で1万通貨の取引をしようとすると必要な証拠金は1,000,000円となります。これを見ると海外FXでのピラミッティングがいかにやりやすいか、よく分かると思います。
ピラミッティングのデメリット

海外FXでピラミッティングをする事のデメリットは主に2つあります。
- 利益が減ってしまう可能性がある
- タイミングが難しい
それぞれ見ていきましょう。
利益が減ってしまう可能性がある
ピラミッティングのデメリットは、それまでの利益がピラミッティングを行った事によって減ってしまう可能性がある事です。たとえば1ドル100円で1ロットの買いエントリーをしたとします。その後想定通りに値が上がっていき102円になりました。ここでさらに0.9ロットを買い増します。その後逆行してしまい、値が下がって101円になってしまいました。
そうすると100円でエントリーした1ロットは1円分の上昇、102円でエントリーした0.9ロットは1円分の下降となり、0.1円分の利益しか残らなくなってしまいます。大きなトレンドが続く相場では莫大な利益を上げる事ができるピラミッティングですが、常に逆行する可能性を予め考えておかなければなりません。
せっかく得た利益が消えてしまうのが嫌な方は、都度利確をして安全な資金管理をしながら利益を稼ぐ「リフレクティング・ピラミッティング」に切り替える事も検討しましょう。
また、最初のエントリーよりも大きいロットで買い増す、いわゆる「スケールアップ・ピラミッティング」はやめておきましょう。トレンド相場が伸びていて「ここでさらに替えばもっと稼げる!」と勢いのまま最初のエントリーよりも大きいロットで買い増すのは危険です。
想定が外れ逆行した場合、それまで出ていた含み益を全て吹き飛ばしてしまう可能性があることを覚えておきましょう。ピラミッティングはあくまでも「含み益」の中で行い、逆行した場合でも少しでも利益が残るよう、「スケールダウン・ピラミッティング」が基本と覚えておきましょう。
タイミングが難しい
ピラミッティングは、仕組みは簡単ですが実際にやろうとするとそのタイミングの難しさに悩むはずです。経験や相場観が足りない初心者の方は「レンジ相場でのエントリー」をしてしまい、効果のないピラミッティングをしてしまっている方も多いです。
ピラミッティングは「トレンド相場」において絶大な効果を発揮します。上昇と下降を小刻みに繰り返すレンジ相場では、ピラミッティングの力は発揮できませんので注意しましょう。
こればかりは経験がものを言います。まずは低いレバレッジで、少ないロットでピラミッティングを実践し、その効果を確認しながら慣れていくことをおすすめします。
ピラミッティングの逆「ナンピン」とは
ピラミッティングの逆で、損失が膨らんでいる時にあえて買い増すことで損益分岐点を下げるテクニック「ナンピン」と呼ばれるものがあります。
たとえば「1ドル100円で1ロットの買いエントリー」をしたとします。その後、想定とは異なり値が下がっていき98円になりました。ここでさらに「1ドル98円で1ロットを買い増し」ます。すると100円の買いと98円の買いが平均され、1ドル99円で買った事になります。
そして仮に99円まで値が戻ってくれれば、損益は相殺されプラスマイナスゼロとなる、これが損切りせず損失を回避するテクニック、ナンピンです。
まとめ
海外FXにおいてピラミッティングは、少額からでも爆益を稼ぐ事ができるテクニックです。利益が伸びている時に、利確をするかピラミッティングをするか、相場の状況と相談しながら検討してみましょう。ただし、初心者の方はピラミッティングのタイミングを誤りがちなので、少ないロットで試しながら経験を積んでいきましょう。