
世界中のトレーダーに人気の数秒~数分で売買を繰り返すスキャルピング。短期売買の為リスクを抑えながら取引ができる為人気の手法ですが、さらに短い1秒~数秒で売買を繰り返す「秒スキャルピング」という手法があります。「ティックの動きに反応して利益をさらう!」そんな秒スキャが、今多くのトレーダーの注目を集めているのです。
ここでは秒スキャのメリット・デメリットを紹介しながら、秒スキャが稼げるのか解説していきたいと思います。
秒スキャのメリット

まずは、秒スキャにはどのようなメリットがあるのか見ていきたいと思います。
いつでもどこでもトレードが出来る
数分~数時間で売買を行うデイトレードでは、エントリーできる所は1日数回程度と言われています。そして数時間~数日以上の長いスパンで売買を行うスイングトレードでは、1日チャートとにらめっこしていてもエントリーできる場所が1回あるか無いかです。
秒スキャは秒単位の波をさらう為、どんな通貨ペア、どんな商品、そしてどんなタイミングであってもエントリーチャンスは転がっています。普段は仕事でチャートを見る時間がなかなか無い方でも、仕事終わりや休憩時間に十分にエントリーができるチャンスがあります。
リスクが低い
ポジションを保持している時間が長ければ長いほど、レートの変動リスクがつきまといます。世界情勢や政治的影響により一瞬にして騰落する事も相場の世界では珍しくありません。
秒スキャではポジションを保持しているのはわずか数秒ですので、急激なレートの変動に巻き込まれる可能性は低くなります。
もちろん経済指標の発表時など、相場が荒れると分かっている場合はエントリーを見送るほうが無難です。もっとも、秒スキャでなくても経済指標トレードは大きな損失を招く恐れがある為、おすすめしません。
初心者でも勝ちやすい
利益と損失の比率、いわゆるリスク・リワードの観点から見ても、常にチャートを見ながらトレードを行う秒スキャは人間の感情が入りにくく、EA(自動売買システム)のような機械的なトレードができます。
「-5pipsで損切り、+10pipsで利確」というルールを決めたとすれば、余計な感情を入れずそのルールに従うだけです。「下がったけど一時的なものだ!この相場はもうすぐ上がるはず!」などと根拠のない理想を追い続けると痛い目を見ます。簡単なようで難しいことですが「決めたルールを守る」という鉄の掟を守りましょう。
リスク・リワードを固定しトレードをしていけば、利益となる確率は高まります。
秒スキャのデメリット

では、秒スキャのデメリットも確認しておきましょう。
集中力が必要になる
秒スキャの世界では、エントリーをしてから決済をするまで、一切チャートから目を離せません。事前に設定したリスク・リワードを遵守するべく、チャートを注視している必要があります。
もちろん逆指値注文など、あらかじめ決済注文を入れておけばエントリーをするだけで自動で損切り・利確を行ってくれますが、利益はできるだけ伸ばしたい為、手動でやる方が多いようです。
もちろん損切りをするタイミングを逃してしまうと損失が膨らんでしまう為、手動で行う場合は注意が必要です。慣れるようになるまでは少ないロット、小さいレバレッジで練習することをおすすめします。
取引コストが高くなる
売買の度に発生する買値を売値の差、いわゆるスプレッドは取引コストとなります。超短時間で売買を繰り返す秒スキャはトレード回数が多くなりますので、当然その分だけスプレッドのコストが嵩みます。そのため、スプレッドが狭い業者または口座を選択することをおすすめします。
業者によっては秒スキャ禁止の所もある
業者によっては秒スキャが取引ルールに引っかかる恐れがあります。業者が定めた取引ルールを守らない場合は、利益が出たとしても出金拒否、最悪口座凍結になる可能性があります。そもそもスキャルピング自体を禁止している業者もあるため、事前にルールの確認をしておくことをおすすめします。
秒スキャのやり方

ここからは、初心者でも簡単にできる秒スキャの手法を解説します。
チャートは1分足のみ
秒スキャで使用するチャートは1分足のみでOKです。FXの世界標準取引プラットフォームMT4を利用している方が多いと思いますが、1分足のチャートはMT4の最も短い時間足となります。
エントリーは基本「成行注文」になります。エントリーの際はティックの動きに注視し瞬時の判断が必要になりますので、MT4上で「ワンクリック注文」の設定を事前にしておきましょう。
リスク・リワードを固定する
「-5pipsで損切り、+10pipsで利確」というルールを決めたら遵守するよう徹底しましょう。リスク・リワードで利益の方が勝っていれば最終的に勝つことができます。損切りのタイミングを躊躇しているとリワード(利益)よりリスク(損失)が上回ってしまいます。
心を落ち着かせ、あらかじめ決めたルール通りに損切り、利確をしていきましょう。余裕が出てくると利益を少し伸ばしてみたり、細かい微調整ができるようになってきます。ただし、損切りに関しては微調整はせず、徹底して損切りを行いましょう。
レンジ相場の逆張りエントリーが吉
秒スキャでエントリーをするポイントでおすすめなのが、レンジ相場の逆張りエントリーです。チャートを分析していると、トレンドラインや水平線ラインなど、「このラインで何度も反発しているな」というようなポイントがいくつも見つかると思います。
そうした”反発しそうなラインにタッチをしたら逆張りエントリーをする”という手法が一番分かりやすいでしょう。レンジ相場でレートが上下を繰り返す波にうまく乗れると気持ち良いように利益を獲得できる事もあります。
初心者の方でチャート分析やライントレードが難しい方は、逆張りエントリーに有効的なインジケーター「ボリンジャーバンド」を利用し、±2αにタッチしたら反発を想定して逆張りエントリー、という安直な手法で慣れてみるのも良いでしょう。
まずは少ないロット、小さなレバレッジで何度も練習してみてください。
秒スキャは勝てるのか!?
秒スキャは上記のようにリスク・リワードを固定し、遵守するよう心がければ勝てるハズです。その場の値動きに踊らされず、ある種機械的にトレードをすることが安定して勝ちを拾う秘訣です。
また、秒スキャは相場に常に張り付いているトレードスタイルの為、急なレートの変動にも即座に対応できます。取引業者によっては取引が約定されるまで若干の時間差が発生する場合がありますので、安定した業者でトレードをすることをおすすめします。
秒スキャは短時間に何度もトレードを繰り返す手法なので、取引コストも重要になってきます。取引コストは、「スプレッド」や、「手数料」があり、各業者・各口座によって変わってきます。低スプレッドで約定力の高い業者を選ぶ事で勝率はさらに上がるはずです。
以下の記事では、スキャルピングにおすすめの業者を紹介していますので是非チェックしてみて下さい。
まとめ
秒スキャはリスクを抑えながら、確実に利益を積み重ねていく手法です。ただし、数秒の利益はたかがしれているため、ある程度稼ごうと思ったらどうしてもロットを大きく張る必要が出てきます。もちろん逆行する場合もありますので、ある程度資金に余裕を持たせた状態で試してみることをおすすめします。
「利益が少なくても良いから秒スキャにチャレンジしてみたい!」という方は、ロットを小さく張り、どの程度の値動きでどれくらいの利益・損失が出るのか試しながら慣れていくと良いでしょう。