FXの冬時間とは?夏時間との違いや世界の市場がオープンするタイミングを日本時間で解説

FXの冬時間とは?夏時間との違いや世界の市場がオープンするタイミングを日本時間で解説

為替相場では、11月の第1日曜日から市場が開く時間が異なります。11月~2月を冬時間、3月~10月を夏時間としており、1年の1/3が冬時間となります。世界の傾向として、市場がオープンしたときから1~2時間が最も取引が活発になります。取引量が多くトレードに参加するトレーダーが多いほど、テクニカル分析がハマり、相場を把握しやすい為初心者の方は市場オープン時のトレードが狙い目です。

ここではFXにおける冬時間と夏時間の違いを解説し、エントリーのタイミングに失敗しないよう日本時間で説明していきます。

夏時間と冬時間の違い

それでは世界各国の市場における夏時間と冬時間の違いを、日本時間で見ていきましょう。

夏時間(3月~10月)冬時間(11月~2月)

ウェリントン
5時~15時6時~16時

シドニー
6時~16時7時~17時

東京
8時~16時9時~17時

ロンドン
16時~2時17時~3時

ニューヨーク
21時~6時22時~7時

日本の東京市場では、夏時間では朝8時~16時までに対し、冬時間では9時~17時となっています。

また、世界の市場でも冬時間は、夏時間に比べ1時間遅く開場し、1時間遅く閉場します。11月の第1日曜日以降はこれら冬時間に切り替わりますので、トレードを開始するタイミングには注意しておきましょう。

取引が活発になる時間帯とは

取引量が多い時間帯でのトレードは値動きもよく動き、短時間で大きな利益を上げることも可能です。取引量が少ない時間帯でのトレードは値動きがあまりなく、サラリーマンの副業など空き時間で儲けたい方にはおすすめできません。

ここからは具体的にそれぞれの市場で、トレーダーの参加が増えて取引が活発になる時間帯を紹介していきます。世界3大市場と呼ばれる、以下の3つの市場を紹介していきます。

  • 東京時間
  • ロンドン時間
  • ニューヨーク時間

それではそれぞれ細かく見ていきましょう。

東京時間

冬時間では9時~17時までとなる東京時間。主に円やドルが多くトレードされます。

東京市場の特徴として、市場がオープン後から10時頃の「仲値」が発表されるまで、取引が活発になる傾向にあります。

「仲値」とは、金融機関が外国為替取引をする際に基準となるレートのことで、TTM(“Telegraphic Transfer Middle Rate”)とも言われます。金融機関は毎日9時55分の為替レートを参考にし、基準となる仲値を決めるのです。

そのため、10時に向けて機関投資家などが活発に取引を行い相場が活発になる事があります。そうした動きも、10時が過ぎて仲値が決まると徐々に落ち着いていきます。

東京市場で稼ぐには、市場の開場から仲値が決まるまでが大きなポイントになります。仲値に向けて上げたい勢と下げたい勢が競い合います。チャート分析をしっかりとし、仲値に向けて上がりそうな銘柄を買い、下がりそうな銘柄を売買しましょう。

また、その他のポイントとして12時~13時のいわゆるお昼休みの時間帯にも値が大きく動くことがありますので注意が必要です。

ロンドン時間

冬時間では17時~3時までとなるロンドン時間。主にユーロやポンドが多くトレードされます。

日本時間で17時からとなる為、冬時間のロンドン市場では仕事終わりの日本のサラリーマンも多く参加します。ロンドン市場でも市場オープン後から取引が活発になり、大きな値動きを見せることが多々あります。

また、ロンドン市場でトレードをする場合はロンドンフィックスについても把握しておきましょう。

ロンドンフィックス(London FIX)とは、ロンドン市場において基準レートを決めることです。ロンドンフィキシングや、ロンフィクなどとも呼ばれています。

東京市場では午前9:55分にその日の基準レート「仲値」が決まりますが、それと同じようにロンドン市場でも決められた時間に基準レートが決まります。そしてそんなロンドンフィックスは影響力の大きさから世界中のトレーダーが注目し、特に月末は相場に大きな影響を与えることがあります。

ではなぜロンドンフィックスは世界中のトレーダーが注目し、影響力が大きいのでしょうか。

それはズバリ、為替の基準レートだけではなく「金(ゴールド)のスポット価格も決まる」という理由です。古くは大英帝国の時代から、金(ゴールド)のスポット価格はロンドン市場で決定されてきました。実はこの「金(ゴールド)」、ドル建てで取引される為、ドルの取引量の多さに比例して為替市場に大きな影響を与える事があります。

さらにロンドンフィックスの時間は、ロンドン市場とニューヨーク市場が開いている時間帯となっており、欧米勢と欧州勢、そしてそこにアジア勢も参加して取引量が一気に増加します。まさに世界中のトレーダーが注目し、こぞって参加する一大イベントなのです。

ニューヨーク時間

冬時間では22時~7時までとなるニューヨーク時間(いわゆるアメリカ時間)。主にドル関連が多くトレードされます。

ニューヨーク市場がオープンしてからの1~2時間はまさにFXのゴールデンタイムです。仕事を終えて一息つきながら参加するアジア勢、そしてロンドン市場が開いているヨーロッパ勢など、世界中のトレーダーが市場に集まります。

ニューヨーク市場ではトレーダーが多く、取引量もぐっと増える為スプレッドも狭くなりやすく、トレードをするならニューヨーク時間がおすすめです。

ただ、ニューヨーク市場でトレードをする場合は各種「経済指標」を意識しておきましょう。

経済指標の発表などがあった場合、世界中のトレーダーが参加しているニューヨーク時間に大きく値が動き、トレンドが発生することがあります。それまでのトレンドとは打って変わって反転する場合も多々あるため、上手くトレンドに乗ることができれば大きな利益を得ることも可能です。

ニューヨーク時間に発表される経済指標は世界中のトレーダーが注目しており、まさに一大イベントと言っても過言ではありません。相場が荒れやすい傾向にもあるため、経済指標発表時はあえてポジションを持たず、その後の値動きに合わせてトレンドに乗る方が賢明です。

冬時間のトレードで注意するところ

冬時間では通常よりも1時間遅く始まり1時間遅く終わるため、トレードが朝方になってしまうことも少なくありません。

ですが、朝方のトレードは取引量も少なく、スプレッドも広くなりがちですのでトレードはおすすめできません。

値動きが鈍くなってきたと感じたら深追いするのはやめ、翌日のトレードに回したほうが無難です。

まとめ

FXには夏時間、冬時間があり、それぞれ取引市場でトレードをする時間が異なります。トレードの機会を逃さないよう、各市場のオープンの時間はしっかりとチェックしておきましょう。どの市場もオープンしてから1~2時間が最も活発になる傾向にあるため、安定したトレードをしたい初心者の方はその時間に限定してトレードをすると勝率が上がるかもしれません。

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